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奥野 泰希; 今泉 充*
no journal, ,
照射損傷の理論では、放射線と原子の相互作用により原子に付与されたエネルギー(ET)が、はじき出し閾値エネルギー(Ed)より大きい場合、一次はじき出し原子が生成すると考えられている。Edは、材料依存性を考慮せず、慣例的に元素の種類によって決定していたが、宇宙用太陽電池であるInGaP太陽電池の先行研究においては、それぞれのPのEdが従来劣化予測に使用されてきた9eVではなく、4eVであることが実験結果より示された。また、A. Sibilleらの報告で、InP中のPのEdが、7.7eVと算出されており、InP系化合物半導体におけるEdの材料依存性が示唆されてきた。放射線損傷の理論において、Edを決定する要因は、結晶の結合エネルギー(EB)およびジャンプエネルギー(EJ)の和であると考えられている。EBは、密度汎関数理論に基づく第一原理計算により凝集エネルギーとしてPのEBを算出した。その結果、EBはEdの値に対して相関性がなく、Edへ与える影響が小さいことが示唆された。